「みんな違って、みんなダメ」を読みながら - 誇らしく生きるための術を探して〜令和のキャリア〜

「みんな違って、みんなダメ」という本を読んだので、内容の要約と感想を。

人が知らなければいけないことは「したいこと」、「できること」、「やるべきこと」の３つしかありません。

この３つを正しく認識している人が賢く、分かってない人は「バカ」です。

この本ではバカのたとえとして「自分を蛇だと思い込んだミミズ」の話が度々出てきますが、自分が本当はできることをできない、できないことをできると思い込んだ状態がバカということです。

自己認識が誤っているってことですね。

バカだと、どんなに知識があったり、IQが高くても、幸せになることが出来ません。

自分を蛇だと思い込んだミミズが「カエルを食べに行こう！」なんて行動すれば逆にカエルに食べられて終わりですし、「なんで自分は他の蛇より遅いんだ…」なんて悩んでもそもそもミミズなので解決するわけがないからです。

ですが、ミミズはミミズとして、ミミズらしく生きていれば幸せになれるはず。

田舎のヤンキーとか、本全く読まないのに、子供作って仕事してわりかし幸せに生きてますよね。

なので、身の程を知り、分相応に生きるのが大事と筆者は説きます。

ですが、現代では自己啓発本とかで、「あなたはもっと出来るはず！」とバカになるように仕向けられています。

こういうのに引っかかると、カエルを食べに行くような行動をしてしまい、かえって悲惨な結果になりかねません。

バカにバカと言うのは良いけど、バカにあなたは天才というのは酷いよねって話で、こういうのに引っかかっちゃダメだよみたいなことが書いてました。

ただ世の中には、バカのほうが多いですよね。

バカでも（自分のやりたいこととか、できることを正確に把握してなくても）幸せに生きることはできます。

ポイントは分相応に生きるということで、筆者がオススメしていたのは「隣の人のマネをして生きる」というのと「親分に従って生きる」という2つの生き方です。

周りが生き残っている方法を真似れば基本的には生存率が高まるって言うのが１つ目の生き方の根拠。

会社なら同じ部署の人の、学校なら同じ学年の人の振る舞いを真似ると安全だよって話です。

同じクラスタの借金玉さんも「会社に適応するには部族の風習に倣うのが大事」と書いてました。

集団内で生存するためには、所属集団に馴染む努力は必要。

もう一個の「親分に従う」は、自分より賢い人の指示にへいへいと従っていれば、馬鹿な自分が出した結論より良い結果が出るということです。

自分が６０点しか取る能力がないなら、８０点の人の答案を丸写ししたほうが、得点が高くなるってことですね。

まぁこんな感じで、人ってバカだよねって話と、バカでも生きてけるのに最近の世の中の風潮やばくない？って話が書かれている本でした。

ちなみに「やるべきこと」はイスラーム教に入ると明確になるからイスラーム教オススメ、みたいなこともちょくちょく書かれています。

見事にLIFESHIFTと反対の話が書かれていますね。

「本当にやりたいことをやろう！組織などに縛られず柔軟に働こう！」っていうのと、「隣に合わせよう。親分に従おう」っていうので真逆。

いやでも「したいこと」と「できること」を考えるってだけ見ると、LIFESHIFT的な考え方とも被るのかもしれませんね。

ちょいちょいイスラーム教推してくるのなんか面白かったです。

著者がイスラーム教に改宗した人なんですよね。

ただこの著者、「周りのマネをしよう！」とか書いといて公安に監視されてますからね。

日本人でイスラーム教に改宗してるのも珍しいだろうし、なんか北大生がイスラム国に渡航するの手伝おうとした？みたいですし、今ひきこもりらしいですし、説得力あまりないかも…。笑

まぁ著者はイスラーム教だから、戒律守っておけば「やるべきこと」やってるから、あとは好きなように生きてますって感じなんでしょうか。

「したいこと」が分からなくて、「できること」もよくわからない人向けのアドバイスと考えると自然？かな？

僕も「蛇と思い込んだミミズ」感が強いのでかなりグサッときましたが、「隣のマネをする」も「親分に従う」も優れた戦略だと思います。

無能で働き者が一番害悪って聞きますし。

ただ今の時代だと、所属集団ってある程度変えられますし、従うべき相手も選択しやすくなってる気がします。

なので、マネする相手と、従う相手は自分で選んで見ても良いのかもって思いますね。

なるだけ怠け者でありたいです。